足長同事線は、継続にも反転にもなります。

チャートの値動き

チャートはユーロドルの1時間足。全体としては急激ではないものの緩やかな上昇トレンドといえる値動きです。
上昇途中、足長同事線が出現しました(1番目の青色の箇所)。その後、価格はさらに上昇しました。次に天井圏で足長同事線が出現しました(2番目の青色の箇所)。その後、価格は下降しました。
このことから、価格は大きく上下に振られながら進む中で、足長同事線で上昇し、また、足長同事線で下降にもなったことがわかります。

売買サイン

足長同事線は、流れが「継続」するか「反転」するかの重要なポイントになります。足長同事線が出現した場合は、流れが変わる可能性があります。今回の2つの足長同事線は、どちらも十分に上下のヒゲが長いため、買いと売りの攻防が十分にあったことが伺えます。
天井圏では「反転」するサインとなるのでわかりやすいものの、”天井圏に近い”場合はどのように判断すればよいか迷うこともあるかもしれません。これは、1本のラインをひくだけで解決します。
チャートには、直近の高値に1本のラインを引いてあります(赤色のライン)。これはレジスタンスラインです。足長同事線がこのレジスタンスラインの上か下かで、「継続」か「反転」かを判断します。足長同事線がレジスタンスラインの下にある場合は「継続」、足長同事線がレジスタンスラインの上にある場合は「反転」です。1本のレジスタンスラインをひくことで、天井圏かどうかがわかりやすくなり、足長同事線のサインも判別できます。
また、違った角度からも検証してみましょう。1番目の足長同事線と2番目の足長同事線の「ヒゲ」を見比べてください。1番目の足長同事線は上下のヒゲの長さがやや同じに見えますが、2番目の足長同事線は上ヒゲが下ヒゲより長くなっているのがわかるでしょうか。つまり、天井圏の足長同事線は、上値が重く売り圧力がかかるため、上下のヒゲの長さにはっきり違いがでたということです。天井圏で常にこのような上下のヒゲの差異が出るとは限りませんが、より売り圧力がかかるため、そのような傾向があるのは確かです。
足長同事線がでた場合に判断が迷う場合は、直前の高値はどこにあるか意識しながら見ていくとよいでしょう。

損切り位置

今回のケースを参考すると、足長同事線の安値または高値近辺になります。

ポイント

  • 足長同事線は天井圏では売りサインとなる
  • しかし天井圏ではない場合、相場の流れが「継続」することもある
  • 1本のレジスタンスラインをひくことで簡単に見分けられる
  • ヒゲの長さを見比べて信頼度を高めることもできる
  • 損切り位置は安値または高値の近辺になる

チャートの画像

チャート画像は Meta Trader 4 から取得、必要に応じて編集しています。

十字線(同事線)

十字線は、実体の長さが短く横線のようになり、上ヒゲと下ヒゲがついているローソク足です。上図のように十字マークのようになります。

十字線は価格変動が低い場合に現れます。上下のヒゲが極端に短い場合は、一本線の性質と近くなります。

ヒゲがある状態で天井圏と底値圏で現れた場合は、相場の転換を暗示しています。買いと売りが拮抗していると考えられ、上昇中または下降中に現れたら、買い勢力と売り勢力の力が同等であり、相場の方向感がない状態です。その後の相場の流れはさらに「継続」(「加速」)するか、あるいは「反転」(「転換」)するか、どちらとも可能性があるため、注意が必要です。

日本語表記:十字線(じゅうじせん)、同事線(どうじせん)、同時線(どうじせん)、寄せ線(よせせん)
英語表記:doji、small doji、neutal-doji-candlestick

足長同事線

足長同事線は、十字線の上下のヒゲが長いものです。

十字線と同じ性質を持ち、買いと売りが拮抗している状態になります。上下のヒゲが長いのは価格幅が大きいためであり、買い勢力と売り勢力の攻防が激しいことが読み取れます。その後の相場の流れは「継続」(「加速」)あるいは「反転」(「転換」)が考えられます。買いと売りの双方の圧力が強いため、方向感が決まったら、その力が相場へ一気に転換され、その後急激に上昇・下降する可能性があります。

日本語表記:足長同事線(あしながどうじせん)、足長同時線(あしながどうじせん)、足長クロス(あしながくろす)、寄せ線(よせせん)
英語表記:long legged doji、long legged、rickshaw man

一本線

一本線は、実体を表す細い横線のみで、ヒゲがないローソク足です。価格変動がなく、四本値(始値・終値・安値・高値)がすべて同じ値になっています。

一本線は、買いと売りが拮抗していると考えることもできますが、単純に相場が閑散としているだけのこともあり、相場の出来高とあわせて読み取る必要があります。出来高が多く、天井圏と底値圏で出現した場合は相場の転換点になることもあります。

日本語表記:一本線(いっぽんせん)、四値同事線(よんねどうじせん)、四値同時線(よんねどうじせん)
英語表記:4 price、four price、four price doji

足長同事線は相場の転換点のサインです。

チャートの値動き

チャートはユーロドルの4時間足。
全体の流れとして、下降の流れから底値で反発上昇し、その後また下降の流れに戻っているのがわかります。
下降の流れにあるとき、底値で下影陽線(下影陰線にも見えますが、拡大するとやや上昇しているため、ここでは下影陽線と記述します)が出現しています(1番目の青色の箇所)。下影陽線がでてから、流れは反発して上昇になりました。上昇中の流れにあるとき、足長同事線が出現しています(2番目の青色の箇所)。足長同事線がでてから、反発上昇が終わり、もとの下降の流れに戻りました。
以上から、最初に流れは下降にありましたが、底値の下影陽線、上昇中の足長同事線のタイミングで流れが変わり、下降~上昇~さらに下降となったと読み取ることができます。

売買サイン

足長同事線は、相場の転換点として注意されるものです。同事線(同時線)ともいいます。足長同事線が確認できた場合は、直前までの相場の流れが変わる可能性があります。今回の足長同事線は上昇の流れで登場したため、この後に下降する可能性を示した売りサインとなります。
足長同事線が出る前に、底値で下影陽線がでていますが、これは買いサインの1つです。買いサインの下影陽線がでて上昇し、売りサインの足長同事線がでて下降したと考えれば、非常にわかりやすい展開であったといえます。下影陽線をきっかけに上昇に転じて、そのまま上昇継続となる可能性もないことはありませんが、足長同事線がでた場合は一度買い圧力が一旦は落ち着いたとみるべきです。
このような場合に限りませんが、より大きな視点で相場の勢いがどちらにあるかをみておくと、より判断しやすいです。最初から強い下降の勢いがあるため、最終的には下降に戻る余地があります。そのタイミングを知る為に、足長同事線を待つのは有効な対策です。

メンタル対策

足長同事線に注意することで、相場の転換点を判断することができます。足長同事線は直前の流れが変わるタイミングで出ることはよくあります。転換点を確認できれば、大きく稼ぐチャンスが生まれます。
今回のチャートでは、底値の下影陽線、反発上昇してからの足長同事線、の2つでエントリータイミングが生まれます。最初の下影陽線で買いのポジションを持つことができたら、次は、売りサインが出るのを待つことです。足長同事線がでたら相場の流れが変わる可能性を示唆しているので、一旦ポジションを利確しておいた方がよいでしょう。
もし、足長同事線だけでは本当に相場の流れが変わったか判断ができない場合、大きな大陰線が登場するまで待ってもいいでしょう。大陽線または大陰線がでるときは、流れが変わるときでもあるからです。全体的に下降の流れであるならば、下降になったと十分に判断できてからエントリーしても遅くはありません。

損切り位置

今回の足長同事線のケースを参考にすれば、損切り位置は足長同事線の高値から若干余裕を持たせた方がよいとなるでしょう。足長同事線の次にでた陰線の高値が、足長同事線の高値を超えているからです。最終的に終値は足長同事線の終値より下回っていますので、今回の足長同事線は売りサインとする判断は正しいのですが、足長同事線の次のローソク足で価格の変動が大きかったため、終値が確定する前にポジションがきられてしまいます。
それでも、やはり足長同事線の高値近辺に損切り位置を設定しておいて、きられるときは、きられてしまった方がいいでしょう。損切りは利益を伸ばすためにあるのではなく、資金を守るためにあるものです。絶対に損切りを発生させたくないと言って、損切り位置の幅をあまりにもとりすぎると、その他の場面で損切りに対する考えに影響を与えてしまうことがあるかもしれません。ある一定のルールを守ることは大切です。一度決めた損切り位置は絶対に動かしてはいけません。
エントリー後に、価格変動が大きすぎてポジションがきられてしまったら、当初の予測は外れたことを素直に認めましょう。もう一度ローソク足を見て、まだ売りサインが有効であると考えることができるなら、改めてエントリーし直すといった方が、最終的には資金を守ることもでき、健全です。

ポイント

  • 足長同事線は相場の転換線として注意される
  • 足長同事線だけで判断できない場合は、大陽線または大陰線の登場を待つ
  • 損切りは利益を伸ばすためにあるのではなく、資金を守るためにある
  • エントリーしてから、損切り位置を動かすことは絶対にしてはいけない

チャートの画像

チャート画像は Meta Trader 4 から取得、必要に応じて編集しています。

変更履歴

2018年5月20日 記事構成の修正、見出しの設定、内容の書き直し
2018年5月23日 見出しの修正、売買サインにローソク足の画像を追加
2018年5月27日 チャート画像の差し替え