天井圏に陰のコマ+上影陰線が出現した場合は、値動きの方向が転換するサインと捉えることができます。

チャートの値動き

チャートはポンドドルの4時間足。
全体の流れとして、価格は上昇方向に進み、天井圏にぶつかってそのまま反転し、下降に転じているのがわかります。
陰のコマ+上影陰線は、天井圏にて確認することができました(青色の箇所)。陰のコマ+上影陰線が確認できるまでは、価格は強い上昇を形成しており、連続した陽線の出現が目立っています。陰のコマ+上影陰線を確認した後は、価格はそれまでの上昇の流れ以上の力で下降の流れを形成し、大陰線にて急激な価格の下降を見せています。
以上から、最初に流れは上昇にありましたが、天井圏で上影陰線がでたことで流れが変わり、下降に転じていると読み取ることができます。

売買サイン

陰のコマは価格の迷いを表すサインです。今回はやや十字線にも見えるローソク足になっています(十字線は天井圏で確認できたら売りサインになります)。陰のコマだけでは迷いのため、そのままの流れを継承して上昇方向に進むことも考えられましたが、その次に上影陰線が登場しており、下降方向への転換を暗示しています。

天井圏で下影陰線が登場したら、売りサインとなります。今回の下影陰線は実体とヒゲが「1:2」の割合に近く、ヒゲが全体の3分の2は占めているので、売り圧力は強くなっていると捉えることができます。また、直前の陰のコマからの下影陰線という流れを見ることで、一旦値動きは迷いに入ったが、相場は下降方向へ準備を始めたと読むことができます。

それまでは上昇方向への圧力が強く、買い優勢が続いていましたので、上影陰線がでたと言えども実はダマシで、次のローソク足で上昇継続となることもあります。ただ、陰のコマ+上影陰線というローソク足をセットで捉え、この後は売り圧力が増大し売り優勢へと転ずる転換点の可能性を考慮することもできます。それまで連続した陽線がでていますが、だんだんと陽線の大きさも小さくなっていることを見ると、天井圏に差し掛かり売り優勢となる可能性も少なくないとも読み取れます。こういった動きを見ることで、それまで買いポジションを持っていた場合は、一部を決済するなどして相場の転換に備えるリスク回避の行動もとることができます。リアルタイムでチャートを見ている場合は、ローソク足の形成過程、いわゆるプライスアクションを見て、今後の売り圧力がどのくらい信用できるかみるのもいいでしょう。

まだ確信が持てない場合でも、流れが変わる可能性が少なくないのであれば、ローソク足を参考に損切り位置を設定して、売りポジションを持ったトレードもよいのではないでしょうか。

損切り位置

上影陰線がでてからは、高値をこえることはありませんでした。今回のケースを参考にすれば、上影陰線の高値近辺に損切り位置を設定するとよいことがわかります。

ポイント

  • 複数のローソク足をセットで捉えて動きを読むと、より正確に流れを読むことができるときもある
  • 天井圏で出現する陰のコマ+影陰線は、相場が反転する可能性を暗示している
  • 全体が上昇方向に流れていても、直前までの連続した陽線がだんだんと小さくなっている場合は、天井圏に差し掛かり売り圧力が増大している兆候と捉えることができる
  • 買い優勢の局面が続いても、いつかは相場は反転するため、そのきっかけをうまく掴むと、利益を拡大することに貢献できる
  • 天井圏に差し掛かり、根拠となるローソク足が出現した場合は、次の方向へ備えたポジション整理をするきっかけになる
  • 損切り位置は上影陰線の高値近辺になる

チャートの画像

チャート画像は Meta Trader 4 から取得、必要に応じて編集しています。

上影陰線・陰の大引け坊主は売りサインの1つです。

チャートの値動き

チャートはユーロドル、1分足。
最初はややレンジ状態が続き、連続した陽線がでて上昇したところで上影陰線が出現しました(1番目の青色の箇所)。その後連続した陰線に変わり、陰の大引け坊主が出現しました(2番目の青色の箇所)。
上影陰線の直前まではレンジからやや上昇に向かっていましたが、上影陰線の後は下降方向に向かっています。下降方向に向かっている過程の中で陰の大引け坊主が出現し、さらに下降方向へ価格は動いています。

売買サイン

天井圏の上影陰線は売りサインです。上影陰線を形成する前に価格がやや上昇過程にあります。直前のレンジ状態からみると、天井圏に近いともいえるでしょう。もっとも、さらに確認するならばより広範囲の時間でチャートを見ることも必要になりますが、今回は1分足のチャートですので、直前の値動きの範囲から一旦は天井圏と判断してもよいでしょう。さらに根拠を深めるには、より大きな時間足で全体の方向性やトレンドの確認を行ってください。

陰の大引け坊主は売りサインになります。今回は天井圏に近い位置での出現になりますが、その前にでていた上影陰線とあわせて考えると、より売り圧力が強まっていると判断できます。上影陰線だけでは一旦下降に転じると予測はできますが、直前のレンジ範囲の下値付近でとまってしまう可能性もありますが、陰の大引け坊主が出現したことで、売り勢力が優勢になっている局面と考えて、直前のレンジ範囲の下値を割って下降方向へ進む可能性が強いことを考慮できます。

以上の2つのローソク足をなぞることで、下降方向への圧力が強く、少なくともレンジ範囲の下値で保有ポジションの一部を決済するなどの対策を検討することができます。なお、今回は短い時間足のチャートで見ていますので、トレードスタイルはスキャルピングが適切です。短い時間足では局面がすぐに変わる場合もあります。1分足から根拠を探してポジションを持つときは、数秒から数分程度保有するようにしてください。

損切り位置

今回のケースを参考にすれば、上影陰線の高値近辺に損切り位置を設定するのがよいでしょう。また、陰の大引け坊主が出現した後は、陰の大引け坊主の高値近辺に逆指を設定することで、一部の利益を確保できます。

ポイント

  • 天井圏付近の上影陰線は売りサインとなる
  • 上影陰線の後に陰の大引け坊主が出現したら、売り圧力が強まっていると考える
  • 短い時間足を根拠にトレードするときは、保有ポジションを長時間に渡り持たない方がよい
  • 損切り位置を設定するのは当然だが、利益が残る範囲で逆指を設定するとよい

チャートの画像

チャート画像は Meta Trader 4 から取得、必要に応じて編集しています。

下影陽線(陽のカラカサ)

下影陽線は、実体に比べて下ヒゲが特に長いローソク足です。最低でも下ヒゲは全体の3分の2以上の長さをもっていることが重要です。上ヒゲがあっても短いものはノイズとして下影陽線に含まれます。厳密に上ヒゲがないものはカラカサといいます。

下影陽線は、価格は一度下がったものの、最終的にはそれ以上に上がったことを示すため、買い優勢の局面と捉えられます。底値圏に出現した場合は、売り圧力が弱まり買い圧力が強くなっていることを示すため、強い買いサインになります。しかし、天井圏に出現したときは首吊り線と呼ばれ、価格が下がる可能性があるため、注意が必要です。

日本語表記:下影陽線(したかげようせん)、下ヒゲ陽線(したひげようせん)、陽のカラカサ(ようのからかさ)、首吊り線(くびつりせん)、ピンバー
英語表記:hammer、umbrella、lower shadow candle、pin bar、bullish pin bar

下影陰線(陰のカラカサ)

下影陰線は、実体に比べて下ヒゲが特に長いローソク足です。最低でも下ヒゲは全体の3分の2以上の長さをもっていることが重要です。上ヒゲがあっても短いものはノイズとして下影陰線に含まれます。厳密に上ヒゲがないものはカラカサといいます。

下影陰線は、価格は一度下がったものの、最終的には最初の価格近辺まで上がったことを示すため、ひとまず買い優勢の局面と捉えられます。底値圏に出現したときは、売り圧力が弱まっていることを示すため、買いサインになります。しかし、天井圏に出現したときは首吊り線と呼ばれ、価格が下がる可能性があるため、特に注意が必要です。

日本語表記:下影陰線(したかげいんせん)、下ヒゲ陰線(したひげいんせん)、陰のカラカサ(いんのからかさ)、首吊り線(くびつりせん)、たくり線、ピンバー
英語表記:black hammer、hanging man、lower shadow black candle、pin bar、bullish pin bar

上影陽線(陽のトンカチ)

上影陽線は、実体に比べて上ヒゲが特に長いローソク足です。最低でも上ヒゲは全体の3分の2以上の長さを持っていることが重要です。下ヒゲがあっても短いものはノイズとして上影陽線に含まれます。厳密に下ヒゲがないものはトンカチといいます。

上影陽線は、価格は一度上がったものの、最終的には最初の価格近辺まで下がったことを示すため、ひとまず売り優勢の局面と捉えられます。天井圏に出現したときは、買い圧力が弱まっていることを示すため、売りサインになります。

日本語表記:上影陽線(うわかげようせん)、上ヒゲ陽線(うわひげようせん)、陽のトンカチ(ようのとんかち)、ピンバー
英語表記:inverted hammer、inverted umbrella、upper shadow candle、pin bar、bearish pin bar

上影陰線(陰のトンカチ)

上影陰線は、実体に比べて上ひげが特に長いローソク足です。最低でも上ヒゲは全体の3分の2以上の長さを持っていることが重要です。下ヒゲがあっても短いものはノイズとして上影陰線に含まれます。厳密に下ヒゲがないものはトンカチといいます。

上影陰線は、価格は一度上がったものの、最終的にはそれ以上に下がったことを示すため、売り優勢の局面と捉えられます。天井圏に出現したときは、買い圧力が弱まり売り圧力が強くなっていることを示すため、強い売りサインになります。

日本語表記:上影陰線(うわかげいんせん)、上ヒゲ陰線(うわひげいんせん)、陰のトンカチ(いんのとんかち)、ピンバー
英語表記:inverted black hammer、shooting star、upper shadow black candle、pin bar、bearish pin bar